分科会担当理事:立岡浩(花園大学助教授)

目的:「文化・社会の持続的発展に向けた国際的近代産業遺産としての映像コンテンツの育成・流通・活用支援」

映像コンテンツ国際支援分科会:趣旨

 映像コンテンツをベースにコミュニティ再生を進めているプロジェクトが世界的に増加の一途を辿っています。映像コンテンツは、各国経済成長を引っ張る創造的産業群の牽引役として、コミュニティの活性化や波及効果などに最も貢献する領域として世界的に注目を集めています。
 映像コンテンツの領域を整理すると次の5つの次元から位置づけることができます。

1)映画、アニメ、ゲームなど映像中心に創作活動しているアーチスト・クリエーター・デザイナーの作品群やその製作者及びプロジェクト。

2)舞台、ライブ・音楽、美術、工芸、造形、建築、デザイン、デザイナーズファッション、メディア芸術(映像以外)、複合的前衛的モダンアートなど映像以外に創作活動しているアーチスト・クリエーター・デザイナーの作品群やその製作者及びプロジェクトにおける表現手段ツールとして提供される映像著作物(ビデオ・DVDによる録画作品など)。

3)配給、放送(テレビ・ラジオ、CATV、有線放送、インターネット放送)、広告、出版など、映像コンテンツにかかる1)の映像作品群と2)の映像著作物に関する流通手段ツールを提供するメディア関係の組織・プロジェクト。

4)上記1)〜2)のエージェントや社会的企業・NPO・学校・行政など支援・協力・協働機関。

5)映像コンテンツの興業・展示及び利用・活用(アーカイブ化及び収集保存含む)の組織・プロジェクト(文化芸術センター、映画館、映画祭、図書館・情報アーカイブセンター、高齢者・子どもセンター、国際交流センター、観光機関、その他教育機関など)。

 本分科会における近代産業遺産としての映像コンテンツの対象は主に次の4つが挙げられます。

1)無形・有形を問わず近代産業遺産としての歴史的伝統的著作物として後世又は世界に伝えていくべきもの。

2)近代産業遺産を一部取り入れて創作・編集された作品群やプロジェクト。

3)近代産業遺産をテーマに創作された作品群やプロジェクト。

4)将来、近代産業遺産になりうる予定又はなりうる可能性のある作品群やプロジェクト。

 映像コンテンツのうち、映画関係の近代産業遺産の例としては、フイルムに収められた古い町並み風景、陳腐化した昔懐かしい映画小道具、歴史的伝統的な建物を基にした映画ロケセットや映画ロケ地、過去の名作と言われている映画作品群などが挙げられます。

 このような近代産業遺産としての映像コンテンツにおける領域と対象について、アーチスト、作家、クリエーター、デザイナー、社会的企業家、行政、NPO、産官学民の専門家と共同で調査研究・事業実証実験・研究開発などを行って、例会・作業部会などの検討討議する場、海外・国内フィールドワークなどの発見・確認する場、発表会・講演会・セミナーなど公開・交流する場等の成果を 生かせる場を本分科会は構築していくものです。

●展開方向(調査研究・事業実証実験・研究開発)●
1)新規事業開発とその評価をしながら研究するアクションリサーチ
2)既存事業を支援する臨床的リサーチ
3)海外先進プロジェクト視察
4)海外共同プロジェクトの資金調達・事業・研究・教育のモデル開発
5)国際的潮流からみたアート再生&映像コンテンツの人文社会科学・工学及びその他隣接自然科学とのアート学際融合科学による理論・実践・評価モデル開発
6)映像コンテンツと近代産業遺産との関連事業モデル開発とその評価リサーチ
7)製作・流通・興業・活用の海外市場及び海外資金調達のモデル開発
8)映像コンテンツと近代産業遺産との相互関係についての理論・実践モデル開発
9)国際プロジェクト及び社会的活用における著作権(著作隣接権含)・工業所有権(意匠権、特許権、実用新案権、商標権)・商品化権・その他知的財産などの権利管理モデル開発
10)デジタルライツマネジメント(DRM)技術及び情報セキュリティの実証実験モデル開発

●具体的予定事業●
1)近代産業遺産と化した一昔前の映像作品をアーカイブ化し、同様に近代産業遺産化した映像機器・映像製作・上映技法(例:弁士)などを使って、映像コンテンツ製作原理の学習教材やメディアリテラシーの事業開発のための基礎研究を行う。
2)近代産業遺産と関連するインディペンデント映像作品のデータベースを作成しアーカイブ化して、映像教育の流通市場として事業開発するための基礎研究を行う。